本書の全体像
仕組みを大切にする働き方について,まとめられている.著者は,日本経済を元気にするために,一緒に頑張りたいという思いから本書を執筆した.
仕組み(=マニュアル化)のポイントは3つの観点.特に,経験と勘を蓄積することは,チームの実行力を高めるために必要.
- 努力を成果に結びつける仕組み
- 経験と勘を蓄積する仕組み
- 無駄を徹底的に省く仕組み
マニュアルの特徴
- 各項目の冒頭に,「何(What)・ 何故(Why)・いつ(When)・誰が(Who)」が入っていること.
- どんな作業にもうまくいく法則があるので,それを標準化すること.
- マニュアルを共有して,実践・改善すること.
- 口で言えば良い細部のことまで,マニュアルに記載すること.
- 新入社員でもわかるように,徹底的に用語の説明と具体化をすること(例. OK/NG例を写真付きで載せるなど)
マニュアルを最大限活用する方法
- 戦略に時間をかけて実行に移せなければ意味がないので,マニュアルを作っておいて,高速に意思決定及び実行すること.
- 問題を発見したら問題の構造を把握して,根本原因の解決策をマニュアルにフィードバックすること.
- 現場の声を聴いて(視察するだけでは表面的なことしかわからない),マニュアルにフィードバックすること.
- 変化が激しい世の中なので,走りながら考えること(7割できていればOK).
- マニュアル作りは,一方向ではなく(ボトムアップ・トップダウンのいずれか一辺倒ではダメ),全員で作ること.
- リアルタイムにマニュアルを改善し続けること.
その他の内容
- 性格ではなく行動を変える(特に,挨拶,名前の呼び方やクリアデスクなど基本的なこと).
- がむしゃらに努力をするのではなく,まずは問題の原因を把握すること.
- ホウレンソウのやりすぎは,部下の成長を止めること(自主性が失われること).